アカハライモリの寿命は10年程度と聞く場合もあれば30年以上生きると聞く場合もありかなり幅があります。しかし、総じて多いのは20年程度です。
野生の個体は外敵に襲われたり寒暖の差や乾燥、寄生虫など外的な要因で10年くらいしか生きられない場合が多いようです。しかし、飼育下では20年以上と長く、飼育環境やエサの種類、与え方などでかなり寿命に差が出るようです。長生きしてもらえるように適切に飼育してあげましょう。
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アカハライモリの生態を知って寿命が長くなるような飼育をしましょう。
アカハライモリは背中が黒くお腹が赤い日本固有のイモリです。
本州以南の河川や池などの水辺に生息し、大半を水中で過ごします。
体長はオスが8~11cm程度、メスが9~14cm程度で小型のイモリです。
イモリなので尻尾が切れても骨から再生するなどトカゲよりも再生能力が高くなっています。
危険を感じると目の後ろの耳腺から白くて臭いのきつい液体を出します。これは毒なので触った場合にはすぐに洗い流しましょう。毒性は弱いのですが肌がただれたりする場合があります。
肉食性でオタマジャクシ、小さなミミズや昆虫を食べます。
アカハライモリの寿命を延ばせるように飼育アイテムを揃えましょう。
アカハライモリが少しでも長生きできるように飼育アイテムをしっかりと揃えて飼いましょう。
水面に上がって呼吸をするので水深が深すぎるのはよくありません。しかし、浅すぎても泳ぐ範囲が狭くなるので「水の深さは15cm程度」が適当でしょう。
- 飼育ケース
飼育ケースは1~2匹で飼育する場合には幅が45cm程度のものでよいでしょう。3匹以上飼う場合には横幅60cm以上ある飼育ケースが望ましいです。必ず蓋がしっかりと閉じられるものを選びます。知らないうちに逃げ出してそのままどこかで干からびてしまう事故が多く発生しています。蓋は網になっていたりと空気が通る隙間があるものを選びましょう。 - 底材
底材は入れても入れなくてもよいでしょう。
底材があると水換えの時に手間が増えるのと、アカハライモリが誤飲してしまう可能性があります。誤飲を防ぐためにはアカハライモリの口に入らないくらい大きな砂利を選ぶとよいでしょう。
水を多めに入れて濾過装置を使用する場合は水換えの頻度が減るので、底材を入れてレイアウトを楽しむのもよいでしょう。 - 流木や石、浮島
アカハライモリは大半を水中で過ごしますが、陸にも上がります。個体によっては陸地で長く留まる場合もあります。流木や石、浮島を配置して陸を作ってあげましょう。ぐらぐら動いてアカハライモリが下敷きになることが無いように安定した配置にしましょう。 - 水草
水草を入れるとより環境がよくなり見た目もグレードアップします。
アカハライモリの飼育をビバリウムでするのもおすすめです。
ビバリウムはその生き物の生息地を再現して作るので、適切に管理するとアカハライモリはとても快適に過ごす事ができるでしょう。
本物の苔や植物を植えつけて自然界を再現したビバリウムにアカハライモリを入れると観賞する楽しみが格段に増します。
アカハライモリの寿命が長くなるようによりよい環境を作りましょう。
アカハライモリは飼育ケースの水と陸を作り、水換えをまめにしてしてあげると濾過装置やエアーポンプなしで飼育することができます。
しかし、アカハライモリがより快適に過ごせる環境を作ってあげたいという場合には次のアイテムを利用するとよいでしょう。
ただ、飼育ケースのレイアウトや飼育ケースを置く場所の温度などによって環境が異なるので、最初から用意しないで飼育しながら必要かどうか検討してみてもよいでしょう。
- 保温用ヒーター
アカハライモリの飼育に適した水温は19~24度程度です。
上は30度、下は0度近くまでは耐えることができますが、水温が低いと消化活動に支障をきたす場合もあります。元気に過ごせるようにこの温度帯を保ってあげましょう。
自然界では冬は冬眠しますが、飼育ケースの中では上手く行かない場合が多くあります。そのため冬はヒーターで保温してあげましょう。
水量が多い場合には水中ヒーターを使用します。アカハライモリが火傷をしないようにカバーを付けましょう。
水量が少ない場合にはパネルヒーターを水槽の底に敷いて温めます。
水温計を付けてこまめに確認しましょう。 - エアーポンプ
「ガラスの水槽を使用していて水換えが手間である。多頭飼いしていて水が早く汚れる。夏の水中の酸素不足を補いたい…」などというような場合にはエアーポンプを使用すると水質を保ち易くなります。 - 濾過装置
「ガラスの水槽で水換えが大変なので水換えの回数を減らしたい。水の量が多いので水換えが大変である。多頭飼いしているので水の汚れが早い…」などという場合には濾過装置を使用すると水換えの頻度を減らすことができます。
魚のように水の量が多くないので、濾過能力は高くはありませんがメンテナンスが容易な投げ込み式フィルターがおすすめです。
アカハライモリが長生きできるように適したエサを適量与えましょう。
飼育下ではペットショップなどで販売されている赤虫や糸ミミズを食べますが、イモリ専用の人工餌がおすすめです。
- イモリ専用の人工餌
イモリに必要な栄養素を考えて作られているので安心して与えることができます。水でふやかしてあげるものが多く、与える際にはしっかりとふやかして与えましょう。硬いと嫌って食べなくなってしまう場合があります。
人工餌は乾燥しているものでも時間の経過で劣化します。劣化したものを与えると風味が落ちて食べが悪くなったり病気の原因にもなるので期限を守って与えましょう。
一匹しか飼っていない場合には割高でも小さいパッケージのものを購入した方が新鮮なものを与えることができます。 - 赤虫
冷凍の赤虫もあるので保管が容易で、おやつとして与えるのもよいでしょう。 - イトミミズ
乾燥したものだと保管が容易です。これもおやつとしてたまに与えると喜ぶでしょう。
エサを与える時のポイント
- エサは3~4日に1回を目安にして与えます。
- 冬に寒くなる環境では活動が低下するので週に1回でもよくなります。
- エサを与える量や頻度は、肥満にならないように体型をみて調節します。
食べるだけ与えていると消化が追いつかずに消化不良になったり肥満になってしまいます。アカハライモリの寿命を縮めることになるので体型を見て調節して与えることが大切です。 - ピンセットでエサを与える。
食べ残して飼育ケースが汚れたり床材の誤飲を防ぐために、エサはピンセットで与えます。
アカハライモリを多頭飼いして繁殖させることも可能です。
アカハライモリは多頭飼いできるので、オスとメスがいると卵を産む場合があります。
身体の大きさに差があると攻撃する場合があるので同じくらいの大きさの個体を一緒にしましょう。
自然界では春から夏にかけて繁殖します。
飼育下でも冬に温度が低めで過ごし春になって温かくなると卵を産むことがあります。
水草に産み付けるので、アナカリスなど葉の大きな水草を入れてあげると産卵しやすいでしょう。
卵を育てたい場合には卵を水草ごとべつの容器に移して水質を保ち管理します。
アカハライモリは自分の子供でも食べてしまうので必ず卵を見つけたら親と分けて、子供が大きくなるまでは同居させないで育てましょう。
アカハライモリの性別は尾の形で見分けることができます。
- オス…尾が全体に縦に幅広い。
- メス…尾の幅がオスよりも狭くスラッとしている。
健康チェックなどで掴む場合には冷水に手を浸けて冷やしてから掴むとよいでしょう。