クレステッドゲッコーは王冠のようなとげとげのある特徴的な概観や飼育のしやすさのためとても人気のあるヤモリで、クレスという愛称で親しまれています。多くのゲッコーは生きた昆虫しか食べませんが、クレステッドゲッコーは多くの個体が人工餌を食べてくれます。栄養バランスが整った専用の人工フードを利用するとそれだけで飼育できるので、虫が苦手な方でも飼育することができます。
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クレステッドゲッコーの生態を知って上手に飼育しましょう。
クレステッドゲッコーは和名はオウカンミカドヤモリで、頭部から背中まである幅の広いとげを王冠のギザギザに見立てて名づけられました。
特に目の上を縁取るギザギザが特徴的で、大きな目がギザギザによって更に強調されクレステッドゲッコーの大きな魅力のひとつとなっています。
クレステッドゲッコーはニューカレドニアの固有種で輸出が規制されているので野生個体は流通していません。飼育下で繁殖した個体ばかりなので人慣れしやすく寄生虫の心配もありません。
体長は20cm程度まで成長し、上手に飼育すると20年程度生きます。夜行性で森林に生息し、主に樹の上で過ごします。
危険な状況に直面すると尾を切って逃げますが、他のヤモリと異なり尾は再生しません。
雑食性で昆虫、クモ、果実などを食べます。
生餌を与えたくない場合には、栄養バランスの整った人工餌を食べる個体であることを確認して購入するとよいでしょう。
クレステッドゲッコーは元々穏やかな性格で動きもゆっくりとしています。そのため扱い易く慣れ易いのもペットとして人気がある大きな要因です。
色合いや柄の種類が豊富なので爬虫類を始めて飼う方からベテランまで幅広く人気があります。
クレステッドゲッコーを飼育するために必要な用具を揃えましょう。
クレステッドゲッコーを飼育するために必要な用具を揃えて環境を整えましょう。
- 飼育ケース
クレステッドゲッコーは樹上棲なので高さがある飼育ケースを用意しましょう。底面の辺は縦横30cm以上、高さは45cm以上あるとよいでしょう。
湿度を保つためや飲用にもなるので毎日霧吹きをしますが、蒸れて止まり木等がかびてしまう場合があります。蒸れ防止のため天面はネットになったものをおすすめします。 - 床材
雰囲気を重んじる場合にはヤシガラマットやバークチップが、お手入れの簡単さを重視する場合にはキッチンペーパーがおすすめです。いずれも霧吹きで湿らせて湿度を保つのに適しています。更にその上にココナッツマットを敷くと床材の誤飲防止のために安心です。 - 止まり木、隠れ家
樹上棲のゲッコーなので止まり木は必須です。太さがあり平らな場所を作り、落ち着いて過ごせるように設置してあげましょう。枝を多めに入れて隠れられるような場所も作ると安心して過ごす事ができるでしょう。 - 水入れ
ひっくり返らないような重みのある水入れを置きましょう。クレステッドゲッコーは水入れの水を飲んだり壁に付いた水分を飲みます。 - ヒーター
寒い時期には壁にパネルヒーターを貼ったり飼育ケースの上部に取り付ける遠赤外線ヒーターなどを利用して保温しましょう。 - 温湿度計
クレステッドゲッコーに適した温度は23~27度程度、湿度は50~70パーセント程度です。飼育ケース内の温度と湿度が常に分かるように設置しましょう。 - 観葉植物
必須ではありませんが、観葉植物を入れておくと湿度が保ち易くなり植物に付着した水分を飲む事もできます。農薬や有害な肥料などが使用されていない安全なものを用意しましょう。 - 霧吹き
飼育ケース内の壁に霧吹きをして飲み水や湿度を与えます。 - 餌入れ、スプーン
餌入れに餌を入れて与えるか、直接スプーンで与えます。床に直接置くのは床材の誤飲に繋がるので避けましょう。 - 紫外線ライト
夜行性なので特に紫外線ライトを設置する必要はありません。
クレステッドゲッコーの飼育ポイントを抑えて世話をしましょう。
クレステッドゲッコーの世話は難しくはありません。いくつかの飼育ポイントを抑えておきましょう。
- 毎日霧吹きをする。
クレステッドゲッコーに適した湿度60パーセント前後を保てるように毎日1回霧吹きをしましょう。夜行性で夜に活動するので夕方に霧吹きをするとよいでしょう。乾燥する時期には朝と夕方にします。壁全体を湿らすように霧吹きし、直接クレステッドゲッコーにかからないようにします。
湿度は必要ですが蒸れると弱ってしまうので、夕方に壁に霧吹きして翌朝にまだ壁が濡れている場合には量を減らしましょう。温度や湿度で乾き具合は異なるので、その時に適した量を見極めて霧吹きする量を調節しましょう。 - 水入れの水は毎日交換する。
クレステッドゲッコーは壁に付いた水分を飲んだり水入れの水を飲みます。水入れは必ず用意して毎日新しい水に入れ換えましょう。 - 飼育ケースは風通しの良い場所に置く。
湿度は必要ですが蒸れないように風通しが良い場所に置きましょう。風通しが悪いと止まり木や床材がかびてしまう場合があります。 - 排泄物は直ぐに除去する。
排泄物は見つけたらすぐに取り除きましょう。 - 床材は月に1度交換する。
床材は月に1度全て交換して飼育ケース内を清潔に保ちましょう。ココナッツマットは水洗いしましょう。 - 昼間は静かな環境にする。
クレステッドゲッコーは夜行性なので昼間は寝て過ごします。静かな環境にしてストレスが溜まらないようにしましょう。
クレステッドゲッコーが食べる餌を与えて太らせないように飼育しましょう。
餌を適切に与えて肥満にならないように健康管理をしましょう。
- 購入する際には与えている餌を聞きましょう。
購入されて環境が変わり餌まで変わると食べなくなる場合もあります。購入してから環境に慣れるまでの間はペットショップで与えていた餌と同じ餌を与えるようにしましょう。 - 餌のバリエーションを増やす。
同じ餌だと飽きて食べなくなる場合もあります。人工餌でもいくつかの種類を与えてみたり、おやつとして果物やコオロギを与えるなど変化をつけてあげるとよいでしょう。
食べる餌の種類が多いと何らかの理由でその餌が手に入らなくなったりした場合にも安心です。 - 餌は2~3日に1回与える。
餌は2~3日に1回を目安として与えます。太ると長生きできないので体型を見ながら与える頻度と量を調節しましょう。 - スプーンや餌入れで与える。
餌を床に置くと床材を誤飲して生命に係わる危険が伴います。必ず餌入れを設置して入れるか、スプーンやピンセットで直接与えましょう。
餌入れに入れたりスプーンなどで与えても落ちてしまう場合もあります。床材の上にココナッツマットを敷いて置くと安心です。
クレステッドゲッコーの幼体は毎日しっかりと餌を与えて飼育します。
クレステッドゲッコーの幼体も基本的には成体と同じ飼育方法になりますが、異なるポイントがあります。
- 餌は毎日食べるだけ与える。
幼体のうちはしっかりと成長させたいので毎日食べるだけ餌を与えましょう。 - 霧吹きの回数を増やして湿度をしっかりと保つ。
幼体のうちは成体よりも湿度管理に気を遣います。霧吹きは朝と夕方の2回は行うようにして湿度をこまめに確認しましょう。成体は1~2ヶ月に1回脱皮しますが幼体は2週間に1回します。脱皮不全にならないように湿度をしっかりと保つことが大切です。